「とうちゃん、オレも屋久島行く」
地震で食器類が壊滅状態になった実家の有田陶器市ツアーに強行連行されそうな状況からエスケープするために、息子がはなったヒトコト。
屋久島なんて全く興味ないくせに、屋久島行きに思いをはせ意気揚揚と準備にいそしむオヤジの背中を見て、陶器市に行くぐらいなら、オヤジに付いていったほうが楽しそうという判断なんだろう。
「ダメくさ、オマエ連れて行く金ないもん」
つれなく断る。構想1年、ようやく実現が迫った屋久島行きがコブ付きになってしまったら、元も子もない。
「金なら、自分で出す!やけん連れていって!」
「2万もかかるのに、オマエが出せるわけないやろ」
「お年玉使っとらんけんあるもん!」
結局、しがらみとか、家族内の立場や、オヤジとしての役目とか、屋久島への期待とか、一人旅の寂しさとかいろんなコトを考えた結果・・・・。
「よし、連れて行っちゃる。ばってん死ぬほどキツイぞ」
てな訳で、予定していたフミオ号で行く福智山ツアーに体力測定を兼ねてムスコも連れていくコトに。
花乱の滝コース、車谷コースに続く沢沿いコース第三弾は七重の滝コース。
久々の七重の滝。やっぱいい。滝ってなんとなく人をピースな気分させる力があると思う。
七つの滝を越えると、コースは平坦になりお散歩気分。こりゃ楽だ~と油断していると、山頂への分岐点を見逃し、そのまま気が付かず20分ほどロス。そのせいか終わってみればエラク行程が長く感じた。
とぼどぼ引き返す一行
樹木が一本もない山頂は風がきつそうだったので、山頂直下の山小屋でランチタイム。相変わらず黒ラベルがうまい。それにしてもまんぢはいい加減ライターを買ったらいいのに。
のんびりとランチ後、山頂へ。360度パノラマの眺望も北九州の地の利がないのでどこがなんだかさっぱり解らない。解るの山小屋くらい。
下りはホッテ谷から直登コースを一気に下る。がっこのコースが単調過ぎ。変化がないので全くつまらない。じわじわと体力を奪われていく感じも不快。疲れからか休憩の時にクマさんの奥さんからもらったアーモンドチョコレートがえらくうまく感じた。普段は行動食は持っていかないが、屋久島の時は持っていくことにしよう。
退屈な下りと、長時間の歩きでムスコのとうとう泣きが入ったようだったので、長く休ませるために、ミンナには先行してもらう。
二人っきりになったので、「もう屋久島は行きたくなくなったろ?」と聞くと、「・・・・」どうやら諦めたようだ。
下山後はクマさんの案内で八幡のシーサイドスパ。Tyuさんの1人耐久減量戦は成功したようで、年末のまんぢの館の温泉で見た裸とは2廻りぐらい小さくなっていた。
その後、ブースカさん仕切りで八幡の大衆中華料理店。なぜかN&マニの爆食コンビも駆けつけ大宴会になった。でも料理が来るたびにミンナがデジカメで撮影する状況ってどうよ?
帰宅後、もう1度「屋久島どうする?」と聞くと「行くくさ」「諦めたほうがいいっちゃない?」「行くくさ」「今日よりキツイばい」「行くくさ」
その後、何度も手を変え品を変え断念を促したがムスコは「行くくさ」を変えることはなかった。