泊まり宴会の友・Nさんとの会話は不毛な強制相談会ではなかった。そっくり消えて無くてなっているはずの記憶の隅っこに「新米いる?」というキーワードだけが残っていた。
そんで、洗谷の前日に「新米よろしく」とNさんにメール。
そして、洗谷当日朝のN号のトランクからこれでもかってくらいの量の新米でパンパンの米袋を出してきた。
30kg近い重量の米袋と精米済みの1kgぐらいの米を自宅の玄関に運び、家族を玄関に呼びつけ、狩を終えて獲物を持ち帰った狩猟民族のような横柄な態度で「これ米」とドカっと玄関に下ろし、「オレこれからキャンプだから」と去る。
男が外で稼いでくるってこういうことだよね。
なんか、米ってすごいよ。時代が時代なら通貨だし。
とにかく、「米袋ドカッ」でプリミティブなオトコを体験することができました。
そんで、キャンプから帰宅して精米済みの米をフツーの炊飯器で炊いたところ・・・・。
「うまっ!」
付き合いで買わされた某ストアの毎月送ってくる米紀行みたいな米が定番だったんで、
新米、しかも
九州で唯一の特Aクラスと認定された 「玖珠の米」
うますぎる。
(別に持ち上げて、来年ももらおうって魂胆ではなくて 純粋な味の感想です)
普段、朝はパン、昼は麺、夜はおかずをツマミに酒を飲むボクの生活が一遍しました。
夕食は米です。米をツマミに延々二時間は酒を飲めるほどです。
その精米された米がなくなり、米袋の玄米の精米にチャレンジ。
でも、都会暮らしのボクにとって「精米」って糸島の田舎道で「コイン精米所」の看板を見かけることがあっても、北島三郎公演以上に友人から聞いたこともない未体験ゾーンです。
ネットで調べると以外にも筑肥新道沿いの室見に「古賀精米所」があることを発見。
訪ねると、そこはリアル三丁目の夕日。
誰もいないので「ごめんください~」と呼ぶと、時代がかったじいさんが酒くさい息を吐きながらでてきた。
「これ、九州の米やなかろう?」
「いや、玖珠の米ですよ」
「へぇ~、新潟の米のごたぁねぇ」
じいさんはスーパーの袋の入った、10kgほどの玄米を手で触りながら、米の特徴を感触で感じてるようだった。
じいさんはおもいっきり昭和な機械に玄米を一気に流しこみ、時々トイに流れる米を触っていた。機械はゴォ~と機械らしい豪快な音を出すのではなく、ヒュンヒュンと何かが回転するような音だった。
ボクは初めて見る精米が気になってしょうがなかったけど、じいさんの影になってよくその過程がわからなかった。
「米はこの袋のほうかよかもんね」
じいさんは精米された米をボクが持参したスーパーのビニール袋ではなくて、新品の紙の米袋の入れてくれた。
精米料金は300円
手間と紙の米袋代を考えると儲けなんてないんじゃないかなぁ。
そして、その精米したての米がミラクルにうまい!
翌日、楽のサッカー観戦にオニギリにして持っていったけど、そりゃ、コンビニのオニギリを違って、冷えていても噛めば、噛むほど、じわぁ~とうまい。
このペースだと、来年の2月ぐらいまで玖珠米が楽しめそうです。
(別にその後の分がほしいと言ってるのはないです)